Samaris

サマリス

Samarisのメンバーを知らない人が、曲だけ聴いたら「ビョーク姉さん、いつの間に別プロジェクト始めたのかしら?」と思ってしまうだろう。そんな勘違いをしてしまうくらい、Jófríðurの歌声は、Björkのように伸びやかで表現力に満ち溢れている。

Samarisの魅力は、Jófríðurの歌声だけではない。曲そのものをドラマチックな展開に持っていくエレクトロビート、機械的なビートに生命を吹き込むかのようなアトラクティヴなクラリネットも魅力的である。

ドリーミーかつミステリアスな雰囲気を醸し出す、Jófríðurのウィスパーヴォイスが、無機質なエレクトロビートに乗り、オーガニックなクラリネットのサウンドとミックスされることで、Samarisというバンドの世界観が形成されている。

スタジオライブ映像を観ていると、メンバーそれぞれがお互いの音を感じとり、フィーリングを合わせることで、アートミュージックとしての音世界を構築させ、鳴るべきタイミングで鳴るべき音を鳴らしているのが伝わってくる。ギターレス、ベースレス、ドラムレスといった珍しいメンバー構成にもかかわらず、圧倒的なグルーヴ感を持っていることに驚かされるだろう。

思わず身震いしてしまうほど、美しく幻想的なサウンドスケープを基盤にしつつも、時折、映画『ヴィレッジ』(2004年)のワンシーンのように、知ってはいけない禁忌を知ってしまったかのような、悍(おぞ)ましく冷淡な一面を見せる瞬間があるのも刺激的で面白い。

Samarisは、レーベルメイトということもあってなのか、引き合いとしてBjörkの名を出されることが多い。Björkは<アイスランドの大自然>から影響を受け、そのインスピレーションで楽曲制作している。対してSamarisは、2013年にリリースしたデビューアルバム『Samaris』のリリックに、19世紀のアイスランド語の詩を用いており、<アイスランドの文学>といったひとつの文学史に着目し、アートミュージックへと還元させるといった楽曲制作をしている。このように独特な観点からサウンドを構築しているところも、Samarisというバンドの大きな魅力といえる。

Jófríður、Áslaug、Þórðurの3人が織りなす、ダークサイドでアンビエントなエレクトロニカを是非とも堪能してほしい。

Member

Áslaug Rún Magnúsdóttir (Clarinet)

Jófríður Ákadóttir (Vo)

Þórður Kári Steinþórsson (Programming)

Biography

2011年、レイキャヴィクにて結成。同年に行われた Músíktilraunir(アイスランドの有名なバンド大会)で見事優勝。ちなみに、メンバーの Þórður は、Keyboard/Programer賞も受賞。

その後、自主制作盤として『Hljóma Þú』(2011年)をリリースし、Kraumur Awardを受賞。

さらに、自主制作盤として『Stofnar falla』(2012年)をリリースした後、Björkが所属していることでも有名なOne little Indianと契約。

活動の場はIceland Air Wavesだけに留まらず国際シーンにまで広げ、Sonar や Berlin Music Week、Electric Picnicといったヨーロッパのフェスティバルで幻想的なライブパフォーマンスを魅せ、ロンドンで行われたJa Ja Ja 主催のクラブイベントでは、チケットが完売するほどの人気となっている。

2013年にリリースされたセルフタイトルのデビューアルバム『Samaris』は、NMEから"優美で稀有な、珠玉の作品だ"「引用元:NME」と絶賛された。

Discography

2013年 『Samaris』 (1stアルバム)

2014年 『Silkidrangar』 (2ndアルバム)

2015年 『Silkidrangar Sessions』(『Silkidrangar』のリワーク作品)

Other Works

・Jófríður Ákadótti

Pascal Pinion(Iceland)

Recommendation

Björk(Iceland)

Rökkurró(Iceland)

BANKS(US)

Purity Ring(CA)

The xx(UK)

Links

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2015年09月10日(木) 投稿者:Shintaro Tanaka