Pascal Pinon

パスカル・ピノン

2012年に初めて訪れたアイスランドで連日観光と音楽フェス "アイスランド・エアウェイブス” にどっぷり浸かる中、予備知識もほとんどないまま観たPascal Pinonが、個人的なベストアクトであった。何となく入ったいかにも盛り場といった雰囲気の暗いバーで、若い女の子達がステージに立ってすぐ、その素朴だが丁寧な演奏と耳を惹く歌声の虜になってしまったのだ。

レイキャヴィク出身の — Facebookページには「出身地: múmíndalurinn (ムーミン谷)」とあるが(笑) — この双子は、ベッドルームでバンド活動を始め、ベッドルームで最初のライブを行った。そしてレコーディングのために小さな街にある家を借り、たった一つのマイクを使い、なんと14歳のときに2人の友達とともに 1st アルバム『Pascal Pinon』を、17歳のときに 2nd アルバム『Twosomeness』を作り上げたという。

どこかニコール・キッドマンを彷彿させるJófríðurはギターやクラリネット、片割れのÁsthildurの方は得意のピアノやファゴットを主に担当しているが、特筆すべきはやはり彼女らの声だろう。
まるで学校のフォークソング部の延長のような、ローファイで牧歌的でおもちゃ箱をひっくり返したような演奏。そこに絡みつく、少しハスキーで幼さの残る、ささやくような声のハーモニーは、古今東西の垣根を超えて郷愁をかき立てる。

近年別プロジェクトのSamarisで電子音楽に乗せて妖艶な姿で歌い踊るJófríðurに、ピアノデュオ Hungry Dragon でも活動するÁsthildurなど、様々な表情を持つ彼女らではあるが、その名の由来である、1900年代初頭にサーカスで見せ物にされていた双頭のメキシコ人Pasqual Pinonとは異なり、どちらが主でも従でもなく、これからもシンプルで優しい歌を紡いでいくだろう。
彼女達がまだ大人に成りきらないうちに、是非とももう一度ライブを観ておきたい。

Member

Jófríður Ákadóttir(Vo, Gt, Clarinet)
Ásthildur Ákadóttir(Vo, Gt, Key, Bassoon)

Biography

2009年 Pascal Pinon 結成
    1st EP『Pascal Pinon』(セルフプロデュース版) リリース
2009年 1stアルバム『Pascal Pinon』(セルフプロデュース版) リリース
2010年 『Pascal Pinon』再発版を Morr Music からリリース
     2nd EP『I wrote a song』を A Number of Small Things からリリース
2010〜2014年 ヨーロッパツアー (複数回)
2011年 中国ツアー
2012年 3rd EP『Party Wolves』リリース
    日本ツアー
2013年 2ndアルバム『Twosomeness 』を Morr Music からリリース

Discography

2009年 EP『Pascal Pinon』
2009年 1stアルバム『Pascal Pinon』(セルフプロデュース版)
2010年 1stアルバム『Pascal Pinon』リイシュー(Morr Music版)
2010年 EP『I wrote a song』
2012年 EP『Party Wolves』
2013年 2ndアルバム『Twosomeness』

Other Works

Samaris(Jófríðurがメインボーカルを務めるバンド)
Sylvía(サポートメンバーのKristínが参加)

Recommendation

sóley(Iceland)

Radical Face(US)

L'altra(US)

Beck(US)

BEGIN(Japan)

Links

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Morr Music - Pascal Pion

2015年09月10日(木) 投稿者:gin_and_tanic